共感力講座を受講されている対人援助職の皆さんに、InnerCore9での学びがどう活かされているかうかがいました。
※プライバシー保護のため、匿名にしています。

Q1.共感力講座での学びは、お仕事にどのように活きていますか?

Aさん(大学教員)

学生や大学の先生たちのカウンセリングをしています。いろいろなクライエントに対応するには自分自身がブレずにどれだけ冷静でいられるかが大事。ここに来てトレーニングを重ねるごとに自分が落ち着ける感覚があります。いまは仕事がライフワークのように感じられます。暗い顔をした学生がニコッと笑って帰っていく姿を見て心から「ありがとうございます」と思うようになりました。トレーニングを重ねていけばいくほど自分が変化するし、水は溜まっていると腐るから、流れることが重要だなと。その意味でこのトレーニングは私にとっては欠かせない。生活、仕事、全てに活きています。

Bさん(会社員)

社内で現場のコンサルティングや研究開発に従事しています。イライラすることが多かったのですが、田中先生のお話を聞いて「ああ、その原因は自分自身にあったんだ」と気づきました。受講を続けることで、反射的にイライラすることがなくなったり、イライラしても程度が低くなったり、あとで冷静に振り返ることができるようになりました。自分自身の変化と同時に他人のイライラや過剰反応を見ていても、背後の不安とか恐怖などを理解できるようになり、冷静に人とつき合えるようになりました

Cさん(保健師)

子どもをもつお母さんの相談を受けることが多いです。私がおどおどしてしまうとお母さんは安心して話ができないので、落ち着いて話を聞くトレーニングのために受講しています。最近はこの講座でとみに共感力が研ぎ澄まされていく感じがして、そこはもう理屈じゃないんですけど。
それに、お母さんからの相談を受ければ受けるほど、私自身が引っかかっている問題が目に見えてきます。講座と併せてパーソナル・セッションも受けることで自分自身をケアする機会をもっています。対人援助は自分が消耗します。消耗感やできなさ感を引きずってしまうこともあるので、私は自分のケアと講座を両輪で組んでいます。自分が変わる体験をすると、目の前のクライエントが変わる可能性を確実に感じられるので。

Dさん(会社員)

製品開発のプロジェクトやそのサポート、プロセスの改善などを担当しており、カウンセリングをプロジェクトに活かしたいと思って受講しています。Bさんと同様、自分の感情が自分でわかるようになりました。電車のなかでカチンと来てもいまなぜカチンと来たのか分析しています(笑)。自分の感情が不用意に上下することがなくなったので、仕事場でも部下に感情的に「何やってるんだ!」などと言わなくなり、人が相談に来てくれるようになりました

Eさん(精神科医)

学生の頃は医者になれば人を救えると思っていましたが、実際できることは限られているし医療には限界があります。薬ではどうにもならない状況では、セラピストの限界がクライエントの限界。諦めてやめてしまったらそこまでになってしまう。治療に使える武器、技術を学ぶため受講しています。
社会がグローバル化し、なおかつ価値観が多様化するなかで生きるには、自分の思いを話せる安全・安心な場所がないと人はもたない。自分が一歩ずつ安心感・安全感を深めることで社会還元できるのではないかと思っています。また、受講を続けることで子どもや妻への接し方や周囲との対人関係にも少しずつ変化が出てきて、自分自身の人生も豊かなものになっています。

Fさん(児童相談所職員)

田中先生から子どもの心理を学び、「クライエントに関わるためには自分自身の問題が解決されていないと本当の支援はできない」と言われたことが印象的でした。共感力講座を継続して受講したことで、自分の子どもの見かたが変わったと思います。問題行動だけに注目するのではなくて、その背景を見られるようになりました。子どもたちにも、以前より少しゆっくり待ってあげて対応できるようになっています。

Q2.共感力講座の魅力って何ですか?

Dさん

今、「共感」は流行っているけど、頭のなかだけで考える共感が多いですよね。ここで学んでいるのはそれとは違う、心からの共感です。

Bさん

そう、頭ではなく体感する共感ですね。世の中の一般的な共感は頭で「理解」する共感で「共感的理解」。ここで学ぶのは「理解」ではないところが一番違うと思います。

Aさん

座学で習えることではないんですよね。共感というものが染みてくるような時間、場所、空間ですね。

Eさん

講座自体、安全感があります。受講生も同じトレーニングをしていて共感力のある人が多いので、とても入りやすく学びやすいです。知らない人同士なのに、というところがあります。

Bさん

ここへ来ると私は時々泣いてしまうんです。よそでは安心感がないから、泣きそうになっても意図的に止めてしまい、泣けない。ここだと安心して涙が止まらないほど。自分の話も聞いてもらえるから、自分を解放できるし、解放させてくれるやり方を受講生の皆さんが習得されつつあるので、そこにすっと行かせてもらえるんです。

Dさん

少人数で、何を言っても認めてもらえるという安心感があります。勉強になると同時に自分も癒される機会になっています。

Eさん

僕らの世代はダメ出しを受けながら減点法で育ってきた。共感しながら教えてもらえるという教育の仕方は、自分の子育ての中でも伝えられます。

Aさん

人間にとって一番大事な共感力が足りないから、いま世の中ではいろいろな問題が起こっているのだと思います。自分がまず本当の共感を体験しないと他人にも伝えられないですね。

Eさん

最初は真の共感が何かもわかりませんでした。頭で考えた共感はわかるけど…。

Bさん

「うんうん、わかるわかる」って「共感的理解」をされた時の気持ち悪さったら…(全員うなずく)。「わかってないでしょ」と言いたくなります。

Aさん

それは傷つくよね。本当の共感をされたら「うれしい」「楽しい」「心地いい」は大きくなる。逆に「悲しい」「苦しい」は元気が出る。ここで学んでいなければ、本物の共感を知らなかったかもしれない。

Cさん

私は、他のワークショップに参加しても「できなかった」と幻滅して終わってしまうことがあるんです。でもここだとトライ&エラーの「エラー」のまま終わることはないです。講座は毎回目的をもって行われていて、学んでいる途上にも気づきがある。小さくてもその気づきの積み重ねだと思います。

Dさん

同じ講座でも受講するたびに、毎回違う気づきが得られます。ノートのメモで比べてみると、自分の変化を感じることもできます。自分自身を大切にすることから始めるという意味で、講座をのぞいてもらうといいと思います。共感力の奥深さに向かって少しずつ進むためにも、再受講もお勧めです。

Cさん

自分の可能性が感じられるようになると思います。

Bさん

参加することで人生が楽しくなる体験ができます。それは、自分自身も気づいていなかった生きづらさに気づかせてもらえるから。この講座を知らなかったら、自分が生きづらかったことにさえ気づいていなかったな。

Eさん

僕もその意見に賛成。

Aさん

うん。そういうことだね。